旅に出たいと思っても、「時間がない」「お金がかかる」「遠くまで行くのは疲れる」と考えるうちに、いつもの休日が終わってしまう。そんなことはありませんか。
日常に大きな不満があるわけではなくても、少しだけ違う景色を見たい。誰かの予定に合わせず、自分のペースで過ごしてみたい。そんな気持ちになる日もあるでしょう。
一泊の一人旅は、その気持ちを受け止める一つの過ごし方かもしれません。遠い場所や特別な体験を求めなくても、いつもの暮らしとの間に一晩の余白を作る。mizの世界の動画台本「旅は、日常を一度リセットしてくれる」をもとに、小さな旅について考えてみます。
1.家で休んでいても、頭の中では日常が続く
仕事は休みなのに、ふと次の仕事の段取りを考えている。座ってひと息ついたはずなのに、目に入った家事が気になって立ち上がる。体は家にいても、頭の中では用事が続いていることがあります。
家は安心できる場所であると同時に、いつもの役割が待っている場所でもあります。仕事や家族のこと、これからの暮らしのこと。普段の景色を見ているうちに、いつもの考えに戻ってしまうのかもしれません。
だから、ときには場所を少し変えてみる。旅には、日常から距離を置いてみるという過ごし方もあります。もちろん、出かければ悩みが解決するとは限りません。ただ、同じ考えから少し離れるきっかけになることもあるのではないでしょうか。
2.一泊の一人旅は、近い場所でもかまわない
旅という言葉から、飛行機や有名な観光地を思い浮かべる方もいるでしょう。でも、必ずしも遠くまで行く必要はありません。
以前から気になっていた町で一泊する。普段は通り過ぎる駅で降りてみる。宿の窓から、知らない道を眺める。見慣れた生活圏の少し外にも、いつもと違う時間はあるかもしれません。
移動だけでくたびれてしまいそうなら、近い場所を選ぶ。費用が気になるなら、無理のない予算を先に決める。距離や宿の立派さで、旅の価値を測らなくてもよいのだと思います。
一泊が難しいときは、半日だけ違う場所で過ごす形でもかまいません。今の暮らしに収まる大きさで考えられたら、それで十分です。
3.誰にも合わせない時間に、自分の好みを思い出す
家族や職場の人と予定を合わせることは、普段の暮らしの一部です。食事の時間、行く場所、帰る時間。自分以外の誰かを考えながら決めることは、たくさんあります。
一人旅では、その小さな選択を自分で決められます。気になる道を歩く。疲れたら座る。食べたいものを選ぶ。宿に早く戻って、お茶を飲む。
「もう少しここにいたい」「今日は歩くより、景色を眺めたい」。そんな気持ちを、そのまま予定にしてもよいのです。
一人の時間を持つことは、大切な人との時間を否定することではありません。必要な連絡や留守中の用事は整えたうえで、一晩だけ、自分のペースを取り戻してみる。いつも後回しにしていた好みに、気づくこともあるかもしれません。
4.観光を詰め込まず、宿で過ごす時間も旅にする
せっかく出かけたのだから、あちこち見て回らなければ。そう思うと、一人旅にも次々と予定が増えていきます。
でも、今回の旅の目的が「少し日常から離れること」なら、たくさんの場所を回らなくてもよいのではないでしょうか。
窓の外を眺める。近くの店で夕食を食べる。翌朝、知らない町の音を聞きながら目を覚ます。写真に残る大きな出来事がなくても、その時間は確かに旅の中にあります。
予定は、行きたい場所を一つ決めるくらいでもよいでしょう。残りはそのときの気分と体調に合わせる。途中で予定を変えたくなったら、宿や交通機関の決まりを確かめながら、できる範囲で変えてもかまいません。
「何もしていない時間」に罪悪感が出てくる方は、何もしない休日は無駄ですか?休んだ自分を責めてしまうあなたへも、ひと息つくときに読んでいただければと思います。
5.帰ってから、いつもの暮らしを少し違って見る
一泊の旅から帰っても、仕事や用事がなくなるわけではありません。翌日には、いつもの生活が始まるでしょう。
それでも、帰ってきた部屋にほっとしたり、いつもの湯飲みのお茶がおいしく感じられたりすることがあるかもしれません。離れてみて初めて、普段の暮らしの心地よさに気づくこともあります。
反対に、「もう少し自分で決める時間がほしい」と気づくこともあるでしょう。その気持ちを、帰ってからの暮らしに少し残してみる。たとえば、週末のひとときは予定を入れずにおく。食べたいものを、自分で一つ選ぶ。旅で感じたことを、大きな決意に変えなくてもよいのです。
日常に戻った自分に、また厳しくなってしまうときは、今の自分に伝えたいこと|よくやっているよも、静かに自分を振り返るきっかけになるかもしれません。
まとめ|「少し離れてみたい」も、旅の理由になる
一泊の一人旅に、立派な目的や大きな成果を求めなくてもよいのだと思います。
知らない道を歩き、自分で夕食を決め、いつもとは違う窓辺でお茶を飲む。そのくらいの小さな旅を、今の暮らしに合わせて考えてみてもよいのではないでしょうか。
旅は、人生を一度に変えるものとは限りません。それでも、「少し日常から離れたかった」という気持ちを大切にする時間にはなりそうです。
誰にも合わせない一晩を過ごして、またいつもの暮らしへ帰る。帰ってくる場所があるからこそ、旅は私たちを、少し優しい気持ちにしてくれるのかもしれません。

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